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ビジネスマンの処世術:日本企業編

日本企業で働く際に、心に留めておいたほうがいいことをいくつか挙げてみました。
もちろん、すべての企業に当てはまるわけではないですので、自分の置かれている環境と照らしあわせて
参考になさってみてください。

踊る大捜査線にみる真理

日本企業で生き抜いていくにあたっての真理の一つは、このドラマ(映画)の名セリフとして有名になったあの言葉だと思います。

「正しいことをするには偉くなれ」

いかりや長介演じる和久(わく)さんの含蓄ある言葉です。

警察を含む官僚組織は日本企業の典型的な例かもしれませんが、悪を取り締まるその警察組織さえ、正しいとは
思えないことがまかり通っているという、決してドラマの中だけの話ではない風刺だったと思います。

組織には、いろんな人が混ざり合っています。いわば有象無象の集団なわけです。
上司であればみな出来た人であるかと思えばさにあらずで、上司の中にもとんでもない人が多数存在します。
その有象無象の集団であればこそ、そこには無能、無理解、無関心、保身、ねたみ、ひがみ、妨害といった
まともに仕事をしていこうとする人には迷惑なことこのうえない障害が存在しています。

組織の中で、個人一人が発揮できる力には自ずから限界があります。立場が弱い(役職、契約体系等)者ならばなおさらです。
というわけで、「正しいことをするには偉くなれ」は決してドラマの世界だけの話ではなくて、現実世界にもかなり
当てはまることだといえるでしょう。


偉くなるまではどうするか?偉くなるのが望めないときはどうするか?

●ブレイクダウンした明確な目標を持つ
単に「偉くなってやるんだ」と願うだけでは、実際に偉くなるまでの間をうまくしのいでいくことが困難でしょう。
「偉くなる」は長期的な目標に過ぎませんので、短期的な目標を設定する必要があります。
それには、日本人が得意とするところの「年間計画」が一番手ごろです。

自分が今置かれている組織、環境の中で、この1年何をどのように取り組んでいくのかをセットして、
半年に一度くらいは見直しをするのもいいかもしれません。
ポイントは、その目標に向かって一生懸命努力しているのに、有象無象の障害が立ちはだかってきたときに、
それが解決可能なものなのか、もし不可能ならどのラインまでなら目標を修正できそうなのか、
また、障害に思えたことを打破しなけらば前へ進めないのか?迂回する道があるのではないか?など
を臨機応変に判断していく柔軟な心構えです。

自戒を込めていうのですが、特に若い時代にこの「柔軟な心構え」があるとずいぶん楽に組織の中で
生きていくことが出来ます。あまり柔軟すぎると、それは単にポリシーがないだけになってしまいますので、
明確な目標を常に意識し続けないといけません。


●自分を磨く努力をひたすら続ける
企業人として生きると同時に、人間として成長を遂げることが将来の武器になります。
まず、仕事上技術を身につける機会があれば、それを極めてしまう気構えで臨みましょう。
営業や事務系など特殊な技術とはあまり縁のない場合は、「人間としての武器」を持つことを意識しましょう。

バブル景気がはじけた頃、企業はここぞとばかりリストラに励みました。
それで企業は生き延びましたが、リストラされた従業員にとっては修羅場だったはずです。
武器をもっているかどうか、が分かれ道になります。

なにも、リストラ後の身分を心配して武器を持つ、というのではありません。

若い頃から意識して武器を持とうとしておくと、企業人としての選択肢が広がるのです。
それを選択するしないは自由です。自分や周囲の環境の変化に応じて判断すればいいことです。
ですが、選択肢がないというのはあきらかに不利なのです。

会計について勉強する、英語のスキルをあげる、時事問題に精通する、ホームページを作る技術を身につける、
CADを覚えておく、プレゼンテーションソフトに精通する、海外で働くことも視野に入れる、などなど
興味のあること、できることを自分でリストアップしてみましょう。


●自分の力を把握する
日常の仕事の中では、自分の思い通りにいかないことが多々あります。
明らかに自分の力量不足のこともあるでしょうし、周囲が期待通りに動いてくれないこともあるでしょう。
特に後者の場合、非難の目をまわりに向けることになりがちです。

その前に「自分の力を把握する」「持分をわきまえる」ことをもう一度考えてみましょう。
自分ではパーフェクトだったつもりでも、120%にすることはできなかったのかどうか。
その上で、周囲に理解をしてもらわないといけないときには、適切なルートと方法を選ぶようにします。

よく、自分が一番仕事ができるんだという錯覚に陥って周囲を非難する人がいますが、これは愚かな行為です。
まさに、持分をわきまえなくてはいけない人です。
企業の中においては、有能なオーナー社長を除いて欠くことのできない人は残念ながらいません。
どんなに有能なスタッフがいなくなっても、その組織は存続していきます。
もちろん、一時的に質は落ちますが壊滅的なダメージになるケースは稀です。

自分が指摘すべきことかどうか、よく自分を知ることが大切です。


●他人に干渉し過ぎない
上司にしろ、同僚にしろ、部下にしろすべて他人です。自分ではありません。
自分がよかれと思うことでも、受け取り方は千差万別です。
自分ではなんでもないことだけれど、その人にしてみれば大変なこと、ということもあります。

知識、技術の伝承や教育はどんどん奨励されるべきですが、過度の干渉はマイナス面の方が大きいです。
人間は、なかなかその性格を変えることができません。その大前提を意識しておきましょう。


●信じられるのは自分だけ
悲しい言葉ですが、私の経験の中で得た教訓の一つです。
ただ、ほんのごく少数ですが、信頼に足る人物との出会いがあったことは私の財産となっています。

もし、職場にとても信頼できる、尊敬できる上司、仲間がいたとしましょう。
あなたは、その環境をとてもラッキーなことだと思った方がいいです。
その縁を是非大切にしてください。

また、周りはどうしようもない人ばかりと感じているあなた。
どこも似たような環境です。その中で自分ができることを探していく必要があります。

信じられるのは自分だけ、と思うと仕事の仕方が変わってきます。
自然と自分に責任感が生まれてきます。チェックもこまめにするようになるでしょう。
「○○さんにお願いしておいたんでやってくれていると思っていました」というセリフがなくなります。

このポリシーは、仕事を全部自分で抱え込むというのと混同されるかもしれませんが、そうではありません。
人への任せ方も工夫されたものになるということです。


●チャンスを逃さない
チャンスや転機というものが、不意に訪れることでしょう。
社内でのプロジェクトの公募、取引先からのお誘い、海外子会社への出向、自分のアイデアで事業化できそう等々。

プラスの発想からでた転機であれば、十分に検討に値するはずです。
変化を恐れずに挑戦する気持ちを持ち続けましょう。そして冷静に分析しましょう。

自分を磨き続けてきた自信があれば、さほど困難はないかもしれません。
自分磨きを怠ってきた人は、踏み出せないかもしれません。
決断するのは自分なのですが、背中を押してくれる人がいるとより心強いですね。