アットセラピー イン ビジネス                                            >Home

ビジネスマンの処世術:外資系企業編

外資系企業で働く際に、心に留めておいたほうがいいことをいくつか挙げてみました。
日本企業以上に、「個の自立」が強く求められる外資系企業。
組織で突出しないことが求められた日本企業とはまた違った処世術がありそうです。

●自分のポリシーがないと脱落する
外資系企業の特徴は、各人の業務範囲が明確に定義されていることです。
というのも、採用の段階から「あなたを○○の職種で採用します」といった契約を交わすので、
それ以外の仕事をさせようとすると、当人の承諾が必要で、従業員は当然のように対価を求めます。

ということで、その人はその職種の専門職、プロとして考えられるのが自然です。
営業なら営業のプロ、経理なら経理のプロ、といった具合に。

プロはプロらしくしていないといけません。
つまり、日々与えられた仕事を漫然とこなすだけではいけないのです。
上司(しかも外国人)に、「○○についてどう思う?」と聞かれた場合などに、はっきりと「△△の点を検討する必要があると
思います。それは〜〜だからです」のように、自分の意見をはっきり伝えることが大切です。

この部分ができていないと(もしくはなじめないと)、外資系企業で生きていくのはつらいことになってしまいます。
こういった環境が、外資系企業=自己主張の強い人の集団、という世間的なイメージ醸成に一役買っているように思います。

●自分の主張を伝える工夫を
いくら自分の主張がはっきりしていても、それを相手(多くの場合、上司)へ伝えないと意味がありません。
上記のように聞かれたら答えることはもちろんですが、自分からアピールする工夫が必要です。
タイミングよく、しっかり上司と会話をすることです。ミーティングなんかはもってこいですね。
ただ、ごますりのようなアピールは、人種は違えど見抜かれてしまいますので、しっかり理論武装しましょう。

ここでは、日本人的謙譲の精神は、逆に足かせになってしまいます。
「いい人」だけでは伸びてゆくことができません。
特に、外資系企業では実績としての数字がモノをいいます。
感情を排して、結果を見据えながら常にクールにいきましょう。

●数字の勉強をしよう
外資で生き抜くには、数字の勉強が欠かせません。
経理部門に限らず、営業マンであれば貸借対照表、損益計算書などの決算書類は理解できるようになるといいでしょう。

マーケティング部門は、まさに数字が命です。
重要な数字は頭にインプットして、ミーティングですらりと出てくるぐらいが理想です。

日本人的感情論や根性論はあまり歓迎されず、実績としての数字が大きくものをいいます。
つまり、過程より結果重視です。
目標未達の原因や責任も厳しく問われます。
説明も数字をもとに理路整然とできれば、印象もずいぶん違いますので、どんな場面でも数字は大切です。

●信じられるのは自分だけ
この言葉のもつ意味は、日本企業の非ではありません。
むしろ、日本企業よりあからさまに各人が見えてしまうだけに、この考え方が自然と深まっていくことでしょう。
信頼できるパートナーは、社外に出来ることも多いようです。これも自然な流れですね。

会社によっては、スタッフによる上司の評価制度を取り入れているところもあります。
とんでもない上司をあぶりだすために、スタッフに評価アンケートをとるというものです。
ところが、この制度の本当の狙いは、とんでもないスタッフの方ををあぶりだすことなのです。
ほとんどが70%程度の評価をしているある上司に対して、とあるスタッフだけが20%の評価をしていたとすると、
問題があるのは上司ではなくてそのスタッフの方である、という考え方です。
このからくりは自然とばれてしまいますので、誰も本当の評価などしないようになります。
そこへ何も事情をしらない正義感あふれるスタッフがいたりすると、憂き目に遭うのは彼の方、ということになります。

他人に干渉せず自分を信じることは、外資系企業では生命線といえます。

●次のステップを常に見据えて
外資系企業においては、ある状態が未来永劫続く、なんてことは稀有のことです。
日本企業以上に変化のスピードが激しいでしょう。
そのスピードを維持するためにも実力主義を徹底していますので、昨日まで契約社員のスタッフだった人がいきなり
契約社員のままでスーパーバイザーになるなんてことも珍しくありません。

自分自身のキャリア形成を常にイメージしておきましょう。
キャリア、専門性、タイトルと実績が外資系企業ではモノをいいます。

変化のスピードが激しいことには、ある日自分の仕事がなくなるといったことまで含まれます。
不採算部門の切捨て、コンピューター化によるダウンサイジング、業績悪化に伴うリストラ、果ては日本からの撤退に
よる全社員解雇など、思いもよらないことが起こりえます。
私がいた旅行業界でも、2001年9月11日のテロ後の、外資系航空会社で吹き荒れたリストラの嵐は、
記憶に鮮明に残っています。

外資系企業に勤める以上、こうした雇用環境の激変もある程度想定する必要があります。
その有事の際の武器が、先ほども触れた「キャリア、専門性、タイトルと実績」なのです。
他社へ移るときにも、どの外資もこの基準で判断します。

●自分の評価=年俸
人事権者と年俸について話し合うことはとても大切です。
従来より高いパフォーマンスを提供できるようになれば、それは年俸で評価してもらうのが筋です。
逆に言うと、年俸がかわらないのであれば、年俸分以上の労働力を提供する必要はありません。
半年に一度か年に一度、人事考課が必ずあるはずです。
年俸の算定基準となる評価については、ドライにオープンに話し合うことが必要です。

もし、自分の考えと評価の食い違いが著しい場合には、今までのキャリアをひっさげて、他企業の門を
たたくことになるわけです。

●ベネフィットは利用しつくそう
ベネフィットと呼ばれるものがあります。福利厚生や従業員の利益になるようなことを総称していいます。
外資系企業も健保には入りますので、そこで得られるベネフィットは利用すればよいのですが、
個々の企業ごとに設けられているベネフィットが、日本企業に比べ充実していることが多いです。
ベネフィットは、労働組合の力が強い本国で策定された基準に合わせてありますので、日本人から見ると
かなり恵まれたものに映ります。在職中、そういったベネフィットは最大限活用して、恩恵にあずかりましょう。